変動 へんどう


『夢を見る様に記憶を見に行きましょうね』

緋色を身を包んだトモエと名乗った少女が微笑み
左手を右袖口持つと右手を上げ、ゆっくりと左右に振り
薄れ透けてゆくを見送ってた。

『元は1人だった私達なんだもん。
 辛いのも2人で分ければ辛さも半分になるでしょ』

少し目を腫らし微笑んだは手を振るトモエに
手を振り替えし光に包まれ、薄くなるトモエを見ていると
見慣れた天井の色がぼやけるながら目に入ってくる。

「・・・・・・・へ・・や?」

何度か瞬きを繰り返し、ぼやけて見える視界を直し
寝返りをすると、布同士が擦れる音がし
横になっていた体を起すと
使い慣れた部屋見えた。

まどろみの中に入る意識を、ゆっくり動かし
寝ている間に見た事を思い出すと
体験した事のない事や
知らない人物の事が浮かび
戸惑うにも、緋色の振袖を着たトモエの言葉を思い出し
体験をしてようやく納得をする事が出来た。

『記憶を共有をする』

は知らなくても
トモエが知っている記憶

なるほど・・・
コレが記憶の共有か・・・・・

楽しそうに笑い合う、トモエ、カガリと
夢で見た白の胴着らしきものに紺色の袴
手には長い棒を持ったカッコをしており
がトモエをからかうと頬を膨らまし怒るトモエ
そんな2人の様子を呆れた様に見ているカガリ

歳が離れているのに友達や親友の様に
仲の良さそうに名前を呼び合う。

さんを始めて『さん』付けで呼んだ時
複雑そうな表情をしたはずだよ・・・

として始めてと合い
お互い自己紹介を済ませ、聞きたい事があり
初めての名を呼んだ時、
言いようの無い表情をされ、誤りを入れると
申し訳無さそうに手を振り誤り返された。

それ以来、を呼ぶ時に戸惑いながら呼ぶ事になったが
コレで原因が解った。

が、いきなり呼び捨てで呼んだら
また、困らせてしまう事になる。

どうしょうなかぁ・・・・・

寝乱れた髪を手ぐしで直し、ベットから下り
リビングへと足を進めると、
無言のまま、居辛い雰囲気が出ている
カガリとに驚きながらも、
2人共仲が悪かったけ?
などと首を傾げながら

「おはよう。
 カガリ、さん」

声をかけると2人同時に顔を上げ、立ち上がりに駆け寄る。

「ぐっすりと寝れたみたいだな」

安堵の表情のカガリに対して
眉を潜めた

「目が腫れていますね。
 冷やす物を持ってきます」

とカガリに背を向けキッチンへと入っていった。

「まぁ、なんにせよ寝れたのは良い事だ。
 なんだか、スッキリした顔になってるしな」

ソファーに促され、腰を下ろすと
カガリの言葉が聞こえ、苦笑していると
氷水とタオルを持ちの横に腰掛けると
タオルから適度に水分を絞ると、

「トモエ様、コレを目に当てて下さい」

タオルを差し出し、に手渡すと
濡れた手を拭き取った。

手渡されたタオルを目に当てながら
先ほど悩んでいた事に再び悩み始める。

全部思い出した訳でもないけど
言った方がいいよね・・

熱が取れてきた目からタオルを外すと
差し出されたの手がからタオルを取り
氷水にタオルを付け、適度に水を絞り出すと
再びへと差出しが受け取り
今まで同様に目に当てるばずだったタオルを握り締め

「あ、のね・・
 実は2人に言わなきゃならない事があるの・・・」

手に握ったタオルに視線を向け
小さな声で言葉を作り、カガリとの反応を待たずして
再び言葉を作り出した。

「少し・・・
 ほんの少しだけど昔の・・
 トモエだった時の事を思い出したの」

ゆっくりと作りだされた言葉に
ガカリもも驚きの反応を見せるが
言葉は無く、ただを見付けていた。

も下を見たまま、カガリとの言葉を待っていた為
言葉を出さず、無言のままでいると
雰囲気に耐えられなかったカガリが場を取り持つ様に

「そ、そうか!
 良かったじゃないか。
 記憶なんてそう焦って思い出すモノじゃないしな!
 なぁ、

焦りながらの言葉に、話を振られた

「えぇ、そうですね。
 焦らずに少しずつ思い出されるのが良いと、
 私も思います」

下を向いたままの
あやす様に数回柔らかく叩くと、
下を向いていたがようやく顔を上げ微笑み
落ちていた雰囲気が明るくなり、少しずつ話が弾むみだした頃
通信を知らせる電子音が部屋に鳴り響いた。

割り込む様に鳴る電子音に言葉を切り顔を見合わせ
部屋の住人であるが応対に出で
カガリとが何事かとの見ていると
対応に出たの表情が、驚きから深刻そうな表情へと変わり
眉を寄せていると、

「アラスカが落ちたて!
 今、連絡が来て。
 それでアークエンジェルがコッチに向かってるから
 戻って来いて!」

慌てたの言葉にカガリもも立ち上がり
部屋を後にすると迎えに来ていた車へ乗り込み
オノゴロ島へと向かう中

「いったい、どういうことなんだ!
 オペレーションスピリッツに対応する為、
 連合軍はアラスカへ集めていたのではないのか!?」

イラ立ちを表に出し、言葉を荒げるが

「ココで言っていてもしかたありません。
 戻れば何か情報が解るでしょう。
 トモエ様も、落ち着いて行動さなって下さいね」

落ち着いた、の声にカガリが舌打ちし
口を閉ざし、は頷き返し
何も解らない現状のまま、オノコロ島へと入っていった。

館内が慌しく動く中、
カガリを先頭にが首長達が集まる部屋へと入っていくと
無残に煙を上げたアラスカ大地が映し出され
小さく写る何かの残骸からは火が上がっていた。

「これは、いったい・・・・・」

無意識に漏れた絶望の色が混じったカガリの声に
ウズミやホムラ達首長の視線が集まると
カガリ、が同時に敬礼を取り
言葉を待った。

「今、映し出されているのは
 連合軍、アラスカ基地があった所だ。
 見ての通りの状態だがな」

ウズミの重い言葉にまっすぐな視線で返すと

「そして、
 アークエンジェルから受け入れの要請が来ている」

「どうなさるのですか?」

ウズミの言葉が終わると、すぐさまの言葉が続いた。

「アラスカからコチラへ向かってと聴く。
 それなりにコトあっての事であろう」

一呼吸置き、

「この国は中立オーブだ。
 法、秩序を守るものは受け入れる。
 解るな」
 
カガリ、を見る視線と共に
真意を込めた言葉を言うと、

「では、トモエ、、両名はモルゲンレーテで
 アークエンジェル受け入れの準備に掛かります」

敬礼と言葉が部屋に響くと
ウズミが頷き、が退室しカガリだけが残った。

今現在解っているだけの情報を貰う為
モルゲンレーテであるエリカ・シモンズの元へ向かう。

「あと数十時間するとアークエンジェルは
 オノコロ島へと付きます」

「そんなに早く来るだなんて・・・
 戦場は北回帰線ギリギリであったという事ですかね・・」

シモンズの言葉に考え込む様にの声が続く中

「なんにせよ。
 ダメージを受けている事は変わりないでしょうから
 以前の様に修復作業を進めます。
 その後は・・・」

「ラミアス艦長の判断次第ですね」

の横でくり広げられている、
シモンズとの会話を聞きながら立っていると

「トモエ様、アラスカの事はご存知ですね?」

いきなりの言葉に一瞬なにを聴かれたか解らずにたが

「JOSH−A(ジョシュア)ですよね」

「そうです。
 ではJOSH−Aは何の略称ですか?」

の言葉に頷くにも、さらに問いかける

「地球連合軍統合最高司令部の略称です」

一語一句間違わずに答えたに頷き

「そうです。
 アラスカからアークエンジェルがくるという事が
 どういう事だか解りますね」

「生き残り艦、という事ですか?」

「その考えもあります。
 が、逃亡艦という可能性もあります」

の問われる言葉に、躓く事無く返してきた
驚き、目を大きく開けたが

「どうして、逃亡艦だとおっしゃるのですか!?
 ラミアス艦長やバジルール中尉がそんなことするはずありません!」

声を荒げ、に噛み付く様に言うが

「では、どうしてパナマに向かわず
 この中立であるオーブへくるのですか?」

感情をむき出したを沈めるように
キツイ視線を送り、冷静さを含めた声で問う

「それは・・・パナマ基地までなんらかの支障が出て
 持たないので・・・」

「パナマ基地の方がナニカト問題はないのではありませんか?
 それにアークエンジェルは連合の艦ですし」

必死に考えたの言葉にの言葉が返され
ついに返す言葉が見付からず黙ってしまう。

「お分かり頂けますね。
 今、どういう現状なのかが」

少し柔らかくなった言葉に頷き

「では、入ってく情報をまとめて下さい。
 アークエンジェルが入ってくると急がしくなりますので」

下を向いてしまったに行動を起す様に言い
自室へと戻っていく。

数時間もすれば連合の動きも解りアラスカの事が
放送され何か訴える政治家の姿がモニターから映し出された。

無言で見ていた
が見ていると、苦笑し

さんの読みは当たっているかもしれませんね・・・」

私はダメですね・・・

低く作られた言葉に

「常に『もしも・・』と言う事を考えるのです。
 1つに囚われないで、複数のもしもを考える答えを出します。
 良いも悪いも、声に出さなければ相手には伝わりませんので
 自分の中で色々な答えを作り上げ準備をして、
 相手の出方を待つんです」

複数あれば相手に隙を与えず対応できますからね・・・

真剣な眼差しをに向け
教えを言うと、深く頷き返した。

「ですが、何よりも
 頭の回転が必要です。
 精進なさって下さいね」

「はい」

微笑むに言葉で返すと
映し出されたモニターを消し、書類に目を通し
許可印を貰いに来る対応や指示を仰ぐ連絡の対応を慌しく
対応し、なんとかアークエンジェルを迎え入れる準備と護衛艦の手配の
手配をして一息入れ、領海の艦影の確認をし
休憩の時に溜まった書類に目を通す。

慌しくしている中、時間も忘れ仕事をしていると
アークエンジェルに確認を入れる為
と共に自室を出て官制室へと向かう中
遠くから声は聞こえるものの、自室に入った時よりも
静まり返っている事に首をかしげていると

「もう、深夜ですから殆どの従業員は帰っています。
 今居るのは夜勤のメンバーでしょうね」

の不思議そうな表情を見て
笑いを隠すように、言葉を言うにも

「もう、そんな時間なんですね・・・・
 全然気が付きませんでした」

真面目に返す

「いえいえ。
 それだけトモエ様が集中なさっていたのですよ」

手を口にあて、笑いをこらえている為
吊り上ってる口を隠し、答え官制室へと入り
担当者へ指示を出し、アークエンジェルの返事を待っていると
すぐさま返事が返ってきた。

「けが人が見えるのですね。
 軍医の手配すると伝えて下さい。
 クルーの名前と人数はホムラ首長代表とウズミ様の処へ
 転送して下さい」

伝わる状況に指示を出し、
アークエンジェルの返答を待っていると

「クルーのメンバー表が来ました。
 モニターに出します」

通信の担当者の声が室内に響くと
人数とMSの数が映し出された。

「クルーは皆さん無事ですね。
 MSが2体?」
 
映し出された文字に疑問をぶつけるにも
返答は無く、出てくる文字を目で見ていくしかなかった。

艦長から始まり、少佐と順に映し出される中
少尉で映し出された名前に驚きの声を上げかけた。

『キラ・ヤマト少尉』

ウソ・・・
だって、救助に行った時に見付からなかったんだよ?
どうして、アークエンジェルに乗ってるの?

次々出てくる疑問が出てくるが
映し出された名前に疑問が消える程の衝撃を受けた。

「バスター!?
 どうしてバスターがアークエンジェルに?
 あの時に何かあったのでしょうか・・・
 それにZGMF−10Aフリーダムガンダム?
 なんでしょうか?」

隣に立っているの声をかけるものの
返答は返らず、いちおう自室にも転送をして貰うと
アークエンジェルより

『ホムラ首長代表、ウズミ様、トモエ様、各首長様の
 お心使いに感謝致します。
 アークエンジェル 艦長 マリュー・ラミアス』

映し出された文字に微笑み返し
何かあればすぐに知らせる様にとその場に居た全員に指示出すと
自室に戻り確認をする為、OSを動かし
先ほど転送されたモノに目を通した。

「間違いではないみたいですね」

1つの画面を後ろから見ていたの言葉に
頷き返すも、やはり疑問が出始める。

考えだしてしまったをよそに

「厄介な事にならなければいいんだがな・・・・」

呟かれた言葉は自身以外聞かれる事無く
空気の中へ消えていった。





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        第16話

             ようやくフリーダムが出せます。
             フリーダム大好きなんですよ、ヘタするとキャラより好きです。
                                                   
                                               小説 2003 10 18
                                              コメント 2003 10 29